「SIerはブラックが多いってホント?どうすればホワイトなSIer・IT企業に転職できる?」
こんな疑問、悩みに答えます。
本記事では「転職を考えている現役のITエンジニア」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。
- SIerはブラックが多いと言われる原因
- SIerの中でもブラックになりがちなIT企業の特徴
- ブラックSIerを回避してホワイトSIerに転職するおすすめの方法
「SIer=ブラック」は本当なのかどうか。
ホワイトなSIerはないのか?そして、理想の会社や職場環境に転職するのにおすすめの方法は何か?
気になるSIerはブラックが多いのかの結論とホワイトSIerに転職するおすすめの方法について詳しく解説していきます。
【結論】SIerはブラックが多いからやめとけ?
SIerはブラックが多いからやめとけはホントなのかどうか?
気になる結論ですが、すべてのSIerがブラックとは限りません。
なぜなら、SIerの中でも、業績の良いホワイトな企業はあるから。実際に、SIerの中でもホワイト企業が存在する根拠と具体的な企業名をご紹介します。
まず、ホワイト企業の定義として、最もわかりやすい目安のひとつに、残業時間が挙げられます。
厚労省が公表する「毎月勤労統計調査」では、全職種の所定外労働時間は10.0時間(2023年)。一方、転職サイトdodaの情報によると、平均残業時間は、21.9時間(2023年)となっています。
そこで、当記事では、20時間以内の企業をホワイト企業と定義し、残業時間が20時間以内のSIer企業を列挙すると、
SIer企業 | 分類 | 残業時間 |
---|---|---|
グローバルウェイ | ユーザー系SIer | 1日30分が約4割=月10時間程度 |
BIPROGY | 独立系SIer | 17.6時間(2022年) |
JFEシステムズ | ユーザー系SIer | 約17時間 |
SCSK | ユーザー系SIer | 17時間(2018年) |
クレスコ | 独立系SIer | 16.9時間(2022年) |
上記のような、SIerのうちホワイト企業が挙げられます。
また、SIer企業でも、「元請け」企業は、ホワイト企業が多いと言われているため、一概にすべてのSIer企業がブラックとは言えません。
SIerはブラックが多いと言われる5つの原因
結論、すべてのSIerがブラックとは限りません。
ではなぜ、SIerはブラックが多いと言われるのか?
SNSなどをみても、「SIer=ブラック」といった声は多く見受けられます。
具体的なSIerはブラックが多いと言われる5つの原因を解説していきます。
【原因1】下請け企業が多数を占めるため
まず1つ目の原因として「下請け企業が多数を占めるため」
SIer企業の実態を調べると、その多くは下請け企業が大部分を占めます。
たとえば、経産省の資料によると、IT業界の産業構造というのは、元請けのみの企業(1次受け)がわずか26%にすぎず、残りは何かしらの下請け業務を請け負っています。
ですので、下請け企業の常として、そのSIer企業は労働条件が悪くなるケースが考えられます。
実際、同資料から、元請け企業・下請け企業別の年収水準を比較してみると、
元請け・下請け 企業別の年収水準 |
全体平均 | 20代後半(25~29歳) | 30代前半(30~34歳) | 30代後半(35~39歳) |
---|---|---|---|---|
発注企業 | 603万円 | 約498万円 | 約590万円 | 約680万円 |
1次受け(元請企業) | 577万円 | 約460万円 | 約530万円 | 約650万円 |
2次受け(下請企業) | 518万円 | 約449万円 | 約520万円 | 約560万円 |
3次受け(下請企業) | 496万円 | 約420万円 | 約460万円 | 約550万円 |
発注企業の年収(603万円)から考えて、3次下請け企業の年収(496万円)は82.2%にまで減少。
下請けの下層に行けばいくほど、年収も低くなることがわかります
上記水準は、年齢を重ねるほど大きく開いていくため、給料の低さからブラックだと考える人も多いでしょう。
以上のように、SIerは下請け企業が多数を占める点が、「SIer=ブラックが多い」と言われる原因のひとつに挙げられます。
【原因2】クライアントの意向に左右されるため
次に2つ目の原因として「クライアントの意向に左右されるため」
下請け企業は、元請けも含め、上位クライアントの意向に左右されます。
たとえば、元請けは、開発を依頼する「ユーザー企業」に、下請けは案件を納品する「元請けや2次受け企業」に、左右されます。
主な要因として、下請け企業の業績が、クライアントの取引に依存しているためです。
実際、公正取引委員会が公表した「ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書」から、資本金3億円以下のSIer企業の取引依存度を見ると、
- 全体:36.3%
- 中間下請:31.6%
- 最終下請:44.6%
全体でも約4割近くの企業が、クライアントの取引に90%以上依存していることがわかります。
従って、依存度の高い企業は、多少の無理をしてでも、クライアントの意向に従う傾向が高くなります。
以上のように、SIerはブラックが多いと言われる原因として、クライアントの意向に左右される点が挙げられます。
【原因3】納期の縛りでスケジュールがタイトなため
3つ目の原因として「納期の縛りでスケジュールがタイトなため」
SIerの開発業務は、取引先に納品する形式であるため、スケジュール上の制約があります。
特に、日本のソフトウェア開発の場合、97.4%の企業がウォーターフォール型(上流から下流へと工程をすすめる開発型)を採用しているのが現状です(出典:ソフトウェア開発データ白書2018-2019)。
実際、ウォーターフォール型のデメリットとして、
- テスト期間が長すぎて、要件の変化に対応できない
- バグが発生すれば大幅なスケジュール遅延が生じる
- 開発の遅れが品質の悪さに繋がる
上記のような欠点が挙げています。
そのため、納期に関する縛りが苛酷なSIer企業があることは確かです。
以上のように、納期の縛りでスケジュールがタイトな点が、SIerにブラックが多いと言われる原因のひとつとなります。
【原因4】職場環境に当たり外れがあるため
4つ目の原因として「職場環境に当たり外れがあるため」
IT業界におけるシステム開発は、約9割の企業が派遣業務である「客先常駐」を行っています(出典:ITエンジニアが働く職場の現状)。
SIer企業も例外ではなく、クライアント相手に開発を行う企業は、ほとんどが「客先常駐」業務を採用していると考えてよいでしょう。
ですので、極端な話、客先常駐として勤務するときに、出向先企業がブラックである可能性も、全くないとは言い切れません。
実際、SI企業が実施した「客先常駐」と「自社開発」の比較調査によると、働き方の柔軟性の高さはどちらが良いか尋ねたところ、
- 自社開発エンジニア:56.5%
- 客先常駐エンジニア:43.5%
自社開発の方が高いことがわかります。
つまり、客先常駐だと、勤務先の労働条件に左右されたり、勤務時間や休日の融通がつきにくい場合があるので、ブラックな企業の可能性が高くなります。
以上のように、SIerのクライアント先で職場環境に当たり外れがある点が、SIerにブラックが多いと言われる原因として入ります。
【原因5】福利厚生の不十分な中小企業が多いため
そして5つ目の原因として「福利厚生の不十分な中小企業が多いため」
SIer企業は、元請けも含めて、中小企業が多くを占めます。
たとえば、総務省が公表する「情報通信業基本調査」で、情報処理・提供サービス業の従業員規模別企業割合を見ると、100人未満の企業が55.2%も占めています。
ですので、大手企業と比べて、福利厚生などの面で劣るSIer企業も少なくありません。
実際、労働政策研究・研修機構が公表した中小企業における福利厚生施策の実態調査を見ると、福利厚生施策の実施数を、従業員別に比較した場合、
- 30人未満:4.0%
- 30~99人:7.7%
- 100~299人:18.6%
- 300人以上:40.6%
企業規模が小さいほど、福利厚生施策の少ない企業は多いことがわかります。
従って、従業員数の少ないSier企業だと、ブラックだと感じる人が多い可能性があると言えるでしょう。
以上のように、SIerにブラックが多いと言われる原因に、福利厚生の不十分な中小企業が多い点が、挙げられます。
SIerの中でもブラックになりがちなIT企業の特徴
ここまで、SIerはブラックが多いと言われる原因について詳しくみてきました。
SIerがブラックと評される主たる原因は、そのSIer特有の業界構造にあるといえます。
そのため、すべてのSIer企業がブラックではないにしても、残念ながらブラックと言わざるを得ないSIerも存在します。
では、どういったIT企業がブラックSIerなのか?具体的なSIerの中でもブラックになりがちなIT企業の特徴をまとめています。
【特徴1】時間外労働(残業)が多い
まず1つ目の特徴として「時間外労働(残業)が多い」
残業時間の多いSIer企業は、ブラックになりがちなので注意が必要です。
特に、IT企業全体で見れば、厚労省の資料から、時間外労働の平均時間は、15.3時間とそれほど高い数値とは言えません。
ですが、SIer企業に絞った場合、残業の多い企業の割合は高くなります。
実際、情報サービス産業協会が公表した「基本統計調査」で、サービス業態別の年間残業時間を比較してみたところ、
- 全体平均:224時間(18.6時間)
- SIサービス型:238時間(月19.8時間)
- ソフトウェア開発型:211時間(月17.6時間)
- ITアウトソーシング、クラウド、情報処理型:228時間(月19時間)
- その他のサービス型:262時間(月21.8時間)
SIerである「SIサービス型」は、全体平均よりも1時間ほど高めです。
従って、SIer企業は業界平均よりも残業時間が多い傾向にあり、ブラックだと感じる人は多いと考えられます。
以上のように、SIerでブラックになりがちな企業の特徴として、時間外労働(残業)の多い点が挙げられます。
【特徴2】未経験者の採用率が高い
次に2つ目の特徴として「未経験者の採用率が高い」
IT業界に限らず、ブラック企業の特徴として、未経験者採用率の高さが挙げられます。
主な理由として、未経験者の多い企業は、社員の定着率の低い恐れがあるからです。
実際、転職エージェント「レバテック」が実施した中途エンジニア採用動向調査で、未経験者採用を行う企業を業態別に見たところ、
- 自社開発企業:42.3%
- SIer:64.4%
- SES、派遣:50.0%
- 受託開発:58.6%
- コンサルティング:60.0%
上記結果の通り、SIer企業の未経験採用率が、最も高いことがわかります。
未経験者採用率の高い企業全てが、ブラックなわけではありませんが、企業選びの際の注意点として、念頭に置いておくことをおすすめします。
以上のように、未経験者の採用率が高い点が、SIerでブラックになりがちな企業の特徴に入ると言えるでしょう。
【特徴3】長期間求人に載っていることが多い
そして3つ目の特徴として「長期間求人に載っていることが多い」
求人募集が長期間かつ高い頻度で掲載されているSIer企業も、注意が必要です。
その原因として、従業員の定着率が低い、人材が不足している、職場環境が悪いなどの可能性が考えられます。
良い会社、ホワイトな職場であれば、求人はすぐに募集終了しますが、長期間にわたって同じ求人が掲載されているのには理由があるということです。
実際、地方自治研究機構が行った「全国のIT企業の現状調査」で、SI系システム開発者の人材採用状況を見ると、
- 計画通り採用できている:27.4%
- どちらともいえない:35.0%
- 計画通り採用できていない:37.6%
採用できていない状況が、最も高い結果となっています。
従って、人材が足りずに、常に求人募集ををしているSIer企業は、比較的多いと考えられます。
以上のように、SIerでブラックになりがちな企業の特徴として、求人掲載率の高さが挙げられるでしょう。
逆にホワイトなSIer・IT企業の特徴とは
では、逆にホワイトなSIer・IT企業の特徴とは何か?まとめます。
【特徴1】元請け(1次受け)で案件を獲得している
まず1つ目の特徴として「元請け(1次受け)で案件を獲得している」
その理由は、元請け(一次請け)で獲得していれば、上流工程の業務がメインとなり、労働者の待遇は良くなるからです。
つまり、元請けだと、下請けによる中間マージンが介在しないため、利益率が高く、報酬も多く得られるということ。
実際、経産省が公開した「IT産業における下請の現状・課題について」で、元請企業・下請企業別の給料格差を見てみると、
- 発注元:約590万円
- 1次請け(元請):約530万円
- 2次請け(下請):約520万円
- 3次請け(下請):約455万円
下請けになればなるほど、受け取れる年収は落ちていきます。
また、元請け企業は、予算の少なくなる下流の下請企業にありがちな、少ない利益で生産性を上げようとする労働環境の悪さもありません。
以上のように、元請け(1次受け)で案件を獲得している点が、ホワイトなSIer企業の特徴のひとつとなります。
【特徴2】有給休暇の取得日数が平均よりも多い
次に2つ目の特徴として「有給休暇の取得日数が平均よりも多い」
福利厚生が充実しているSIer企業は、ホワイトである可能性が高いです。
たとえば、有給休暇の取得日数は、福利厚生が充実しているホワイト企業を選ぶ上で、大事な基準となるでしょう。
実際、厚生労働省が発表している「就労条件総合調査」によると、IT業界(情報通信業)の有給休暇の取得状況は、
- 平均取得日数(労働者1人平均年次有給休暇の取得状況):11.8日
「11.8日」となっています。
ですので、有休取得日数が12日以上あれば、平均的企業よりも有休を確保しやすいという意味で、ホワイトな企業に入ると言えます。
各会社の有給休暇取得日数を調べるには、求人サイトや「就職四季報」に記載されていますので、ぜひチェックしてみましょう。
以上のように、ホワイトなSIer企業の特徴として、有給休暇の取得日数が平均より多い点が挙げられます。
【特徴3】研修制度・教育体制が整備されている
そして3つ目の特徴として「研修制度・教育体制が整備されている」
SIerの中でも、ホワイト企業を見分ける基準として、研修や教育にお金をかけているかどうかもポイントとなります。
つまり、従業員にお金をおかけていない企業だと、労働環境が良くなかったり、スキルが身につかなかったりする可能性があるということ。
実際、パーソル総合研究所が公表する「ITエンジニアの人的資源管理に関する定量調査」で、ITエンジニアにかける教育投資の割合を見ると、
- 0円:ITエンジニア(35.3%)、その他の職種(26.9%)
- 1万未満:ITエンジニア(15.2%)、その他の職種(22.5%)
- 1~3万円未満:ITエンジニア(16.7%)、その他の職種(22.0%)
- 3~5万円未満:ITエンジニア(10.0%)、その他の職種(12.3%)
- 5~10万円未満:ITエンジニア(10.5%)、その他の職種(8.1%)
- 10万円以上 :ITエンジニア(12.3%)、その他の職種(8.2%)
外部研修費にお金をかけていない企業が、35%もあることがわかります。
ですので、企業のホームページなどで、教育制度や研修制度が整っているか、事前に確認してから、企業を選ぶのが吉と言えます。
以上のように、研修制度・教育体制が整備されている点が、ホワイトなSIer企業の特徴として入ります。
転職活動でブラックSIerを見分ける5つのポイント
ここまで、ブラックSIerとホワイトSIerの特徴をそれぞれ見てきました。
では、どうすれば見分けられるのか?特に転職活動で出会うであろうSIerを見分けたいのが本音。
ここからは、転職活動でブラックSIerを見分ける5つのポイントについて詳しく解説していきます。
【ポイント1】給与や待遇の詳細を確認する
まず1つ目のポイントとして「給与や待遇の詳細を確認する」
転職活動でブラックSIerを見分けるためには、給与や待遇の詳細を確認することが重要です。これは、労働環境の良し悪しを判断する上で欠かせない要素だからです。
例えば、基本給に加え、残業手当や休日手当がしっかり支払われているかを確認する必要があります。さらに、求人情報だけでなく、面接時に具体的な給与構成や昇給制度についても質問することが大切です。具体的には、月給が30万円と記載されていても、残業代が含まれている場合と含まれていない場合では大きな違いがあります。
したがって、給与や待遇の詳細を確認することで、実際の収入や労働条件を把握し、ブラックSIerを見分ける手助けとなります。
【ポイント2】口コミサイトの評判から調べる
次に2つ目のポイントとして「口コミサイトの評判から調べる」
転職活動でブラックSIerを見分けるためには、口コミサイトの評判を調べることが重要です。口コミサイトでは現役社員や元社員の実際の体験が掲載されており、企業の内部事情を知る貴重な情報源となるからです。
例えば、転職会議やOpenWorkなどの口コミサイトでは、労働環境や待遇に関する具体的な評価が数値データで示されています。また、「残業が多い」「休日出勤が頻繁にある」といった具体的なコメントも参考になります。さらに、総合評価やカテゴリごとの評価を比較することで、より客観的な判断が可能です。
したがって、口コミサイトの評判を調べることで、ブラックSIerを見分ける確かな手掛かりとなります。
【ポイント3】社員の離職率や定着率を確認する
3つ目のポイントとして「社員の離職率や定着率を確認する」
転職活動でブラックSIerを見分けるためには、社員の離職率や定着率を確認することが重要です。離職率や定着率は、企業の労働環境や待遇を示す指標だからです。
例えば、離職率が高い企業は社員が長く続けられない原因がある可能性が高いです。具体的には、総務省の統計によると、一般的な企業の離職率は年間約15%程度です(出典:令和5年雇用動向調査結果の概況)。それに対し、離職率が20%を超える企業は注意が必要です。また、定着率が低い場合、職場環境や労働条件に問題があることが多いです。
したがって、転職活動では離職率や定着率を確認することで、ブラックSIerを見分ける手助けとなります。
【ポイント4】プロジェクトの実績やクライアントを調べる
4つ目のポイントとして「プロジェクトの実績やクライアントを調べる」
転職活動でブラックSIerを見分けるためには、プロジェクトの実績やクライアントを調べることが重要です。実績やクライアントの状況は、企業の信頼性や安定性を示す指標となるからです。
例えば、長期間にわたる大手クライアントとのプロジェクトが多い企業は、安定した仕事環境を提供している可能性が高いです。具体的には、Webサイトや企業のプレスリリースで、主要なクライアントや成功事例を確認しましょう。大手企業や政府機関との取引実績が多い場合、信頼性が高いと判断できます。
したがって、プロジェクトの実績やクライアントを調べることで、ブラックSIerを見分けるための重要な情報を得ることができます。
【ポイント5】面接時の対応や社内の雰囲気を観察する
そして5つ目のポイントとして「面接時の対応や社内の雰囲気を観察する」
転職活動でブラックSIerを見分けるためには、面接時の対応や社内の雰囲気を観察することが重要です。面接の際の企業の対応や社内の雰囲気は、働く環境を直接知る手がかりとなるからです。
例えば、面接官が遅刻してきたり、質問に対して曖昧な回答をする場合、その企業の管理体制や情報共有に問題があるかもしれません。具体的には、オフィスの清潔さや社員の表情、挨拶の有無などを観察しましょう。社員が疲れた表情をしていたり、オフィスが整理されていない場合、労働環境が厳しい可能性があります。
したがって、面接時の対応や社内の雰囲気を観察することで、ブラックSIerを見分けるための重要な情報を得ることができます。
ブラックSIerを回避してホワイトSIerに転職するおすすめの方法
すべてのSIerがブラックではないにしても、ホワイトSIerは圧倒的に少ないといえます。
この原因として、SIer特有の業界構造がひとつに挙げられます。
そして、ホワイトなSIer企業の見分けるポイントを理解しても、実際に理想とする会社・職場環境に出会えるのは難しいです。
なぜなら、自力で求人を探すのは時間がかかり過ぎるから。日本にはどれくらいの会社があるかご存知でしょうか?上場企業だけでも4,000社弱、中小零細も含めると400万社を超えています。
これらの企業の中から、自分に合った会社はどこか?転職先としてニーズにマッチした企業はどこか?調べるのは現実的ではありません。
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【Q&A】ブラックが多いと囁かれるSIerに関するよくある質問
最後にブラックが多いと囁かれるSIerに関するよくある質問をまとめます。
【質問1】「やばいSIer」とは?
「「やばいSIer」とは?」
「やばいSIer」とは、労働環境や待遇が極めて悪く、社員の離職率が高い企業のことを指します。主な理由として、こうした企業では過度な残業や低賃金、不十分な福利厚生が常態化しているためです。
例えば、月に100時間以上の残業を強いる企業や、離職率が年間30%を超える企業が該当します。さらに、プロジェクトの進行管理がずさんで、納期に追われることが多い場合も「やばいSIer」と言えます。したがって、「やばいSIer」とは、労働者に過酷な条件を強いる企業を指し、転職活動時には避けるべきです。
これらやばいSIerを回避したい方は、必ず転職エージェントをフル活用しましょう。転職エージェントを利用するだけでも、転職先の候補として効率的かつ効果的な企業の精査に役立ちます。
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【質問2】SIerに向いている人はどんな人ですか?
「SIerに向いている人はどんな人ですか?」
SIerに向いている人は、問題解決能力が高く、コミュニケーション能力が優れている人です。主な理由として、SIerの仕事はクライアントの要求を理解し、最適なシステムを構築するため、これらのスキルが必要だからです。
例えば、クライアントとの打ち合わせで要件を正確に聞き取り、技術的な問題が発生した際に迅速に対応できることが求められます。さらに、チームでの作業が多いため、他のメンバーと円滑にコミュニケーションをとり、協力してプロジェクトを進める力も重要です。したがって、問題解決能力とコミュニケーション能力が高い人は、SIerに向いていると言えます。
【質問3】SIerはなぜ「腐ってる」と言われるのか?
「SIerはなぜ「腐ってる」と言われるのか?」
SIerが「腐ってる」と言われるのは、労働環境や業務内容に問題が多いからです。この原因として、SIer業界は下請け構造が多く、過酷な労働条件が一般的であるためです。
例えば、SIer企業の多くはクライアントの要望に応じて過度な残業を強いられたり、納期に追われて働くことが日常化しています。また、未経験者の採用が多く、十分な教育や研修がないまま業務に放り込まれることもあります。さらに、長時間労働が常態化し、健康を害するケースも少なくありません。したがって、SIer業界は労働環境の悪化や過酷な業務内容が原因で「腐ってる」と評されることが多いです。
関連記事:SIerが辛いと言われる5つの原因と向いてない人の特徴【つらい思いをしないための対処法】
【質問4】SIerのブラックランキングを教えてほしい!
「SIerのブラックランキングを教えてほしい!」
SIerのブラックランキングについては、具体的な企業名を挙げることは難しいですが、例えば、労働基準監督署の指導を受けた企業や、社員の口コミサイトで低評価が続く企業は、ブラック企業の可能性が高いです。
OpenWorkや転職会議などの口コミサイトで、残業時間や給与、福利厚生についての評価を確認することが有効です。したがって、SIerのブラックランキングに頼るよりも、各企業の労働環境や社員の声をしっかりと調査することが重要です。
【質問5】SIerのホワイトランキングを教えてほしい!
「SIerのホワイトランキングを教えてほしい!」
SIerのホワイトランキングについては、こちらをご覧ください。
例えば、労働基準法を遵守し、適正な残業時間を守り、充実した福利厚生を提供する企業はホワイト企業とされています。具体的には、離職率が低く、社員の満足度が高い企業が該当します。OpenWorkや転職会議などの口コミサイトで、労働環境や待遇についての高評価が多い企業を確認するとよいでしょう。
【質問6】SIer大手を一覧で教えてほしい!
「SIer大手を一覧で教えてほしい!」
日本の代表的なSIer大手としては、富士通、NTTデータ、NEC、日立製作所、日本IBMなどが挙げられます。
これらの企業は、多くの大手クライアントと取引があり、最新の技術を活用した大規模なシステム開発を行っています。具体的な実績として、NTTデータは国内外の政府機関や金融機関向けのシステム構築に強みを持ち、富士通は様々な業界に対するトータルソリューションを提供しています。したがって、SIer大手を把握することで、安定した環境で働く可能性が高まります。
SIer大手への転職に挑戦したい方も、転職エージェントを活用することで成功確率を上げることができます。
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【質問7】SIerはエンジニアではない?それともエンジニアですか?
「SIerはエンジニアではない?それともエンジニアですか?」
SIerはエンジニアではないという意見もありますが、実際にはエンジニアであることが多いです。なぜなら、SIerはシステムインテグレーションを行う企業であり、システムの設計・開発・運用などを担当するため、高度な技術力が求められるからです。
例えば、SIerに勤務するエンジニアは、プログラミング言語やネットワーク技術、データベース管理などの専門知識を駆使して、クライアントの要件に応じたシステムを構築します。具体的な業務としては、要件定義、設計、コーディング、テスト、運用保守などが含まれます。したがって、SIerはエンジニアであり、その技術力が企業の競争力を支える重要な要素となっています。
まとめ:SIerはブラックが多い原因とホワイトSIerに転職する方法
SIerはブラックが多い原因とホワイトSIerに転職する方法をまとめてきました。
改めて、SIerはブラックが多いと言われる原因をまとめると、
- 下請け企業が多数を占めるため
- クライアントの意向に左右されるため
- 納期の縛りでスケジュールがタイトなため
- 職場環境に当たり外れがあるため
- 福利厚生の不十分な中小企業が多いため
転職を考えている現役のITエンジニアにとって、SIerのブラック企業を見極めることは重要です。
SIerは下請け企業が多く、クライアントの要望に従うため労働時間が不規則になりがちです。また、納期の厳守が求められるため、残業が常態化することも少なくありません。さらに、職場環境に当たり外れがあり、福利厚生が不十分な中小企業も多いです。
転職先を選ぶ際には、これらの点に注意して、労働環境や待遇が良いホワイトなSIer・IT企業を選ぶことが大切です。
ですが、数多ある企業の中から希望する会社を見つけるのは簡単ではありません。
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